一度辞め、復職。長年のブランクを受け入れてくれました。

一度退職してまた採用され、今は師長を務めさせていただいています。

新卒から勤めて13年ほど経ったころ、新しいことがしたいと思うようになったんですね。美容が好きだったこともあって、いつか自分でサロンを開くことを夢に、病院を退職してエステティシャンの専門学校に通いました。

卒業後は美容皮膚クリニックで主にエステティシャンとして働いていたんですけれども、だんだんとサロンを開く夢が薄くなってきてしまって……。開店の準備や経営を続けていくことを考えると、40歳を過ぎてやり遂げる自信がありませんでした。せっかく免許を持っているのだから、看護師らしい業務をまたやりたいという気持ちも芽生えていましたね。

そのころ、新吉塚病院で働いていたころの同僚と話す機会があり「戻ってこない？」と誘ってもらって、再度ご縁をいただきました。

9年ぶりに戻った病院では、以前の知識が通用しないことも多々ありました。でも、気軽にどんなことでも質問できた。一度教えてもらったことでも、久しぶりに業務にあたるときには先輩がフォローしてくださり、とても仕事を続けやすかったです。ブランクがある人も安心して働ける場だと思います。研修制度もあり、現場以外でも勉強する機会をたくさんいただけました。

業務はきちんとメリハリをつけて行いますが、病院全体の雰囲気はゆったりしていて、みなさん人あたりが優しい。長く働いている人が多いから、一度退職した私も戻ってきやすかったのかな。

私のキャリアを振り返ると、サロンを開く夢を諦めた人生、と言えるのかもしれません。でも今のほうが私らしいのかなと思う。夢を追いかけることも素敵だけれど、ゆったりと生きていくのも同じくらい大切だと感じています。

看護師の仕事はどうしてもルーティーンが多く、心機一転、変わりたいと思う人は多いです。実際に、後輩たちから「違うことをしたいので辞めたい」と相談されることもあります。その気持ちがわかるから、私は引き留めるよりも応援したい。自分が納得するまでやって、もしつらくなったらまた戻っておいでよ、と送り出したいですね。